トラネキサム酸の4つの効果!肌の赤みにも効果があるのか?

シミやそばかす、くすみや色素沈着etc…年齢を重ねるごとに悩みの種になってきますよね。また妊娠や授乳をきっかけに急に肝斑が気になるようになる方も多いかと思います。

加齢や生活環境、紫外線、摩擦、肌荒れの残像や女性ホルモンの乱れ等、それらの肌悩みの原因も様々ですがシミ等の悩みに共通して言えるのは美白対策が必要なことです。

美白対策をする上でもっとも効果的で有名な成分が”トラネキサム酸“です。対策だけでなく治療にも効果があることから内服薬としてもスキンケア等の外用品としても人気で美白対策においては必ず把握しておきたい成分の一つです。

ここ数年の美白ブームにより配合商品も増え、耳にする機会も増えた気がします。実は厚生労働省も認めた美白効果が期待できるんですよ!!

今回はそのトラネキサム酸についてのお話しです。処方されたけど詳しい事はわかってないという方は知識の深掘りに、まだの方は美白活動の一つに加えていただけたらより納得してお悩みの解決に励めると思います。

1. トラネキサム酸の効果

1-1 シミ(特に肝斑)の治療

今やトラネキサム酸といえば肝斑治療の代名詞と言っても過言ではないほど人気の内服薬と言えます。既に治療に用いてる方も多いのではないでしょうか?

トラネキサム酸はシミの元となるメラニンを生成する細胞;メラノサイトの活性化を抑制してくれます。その結果、色素沈着してしまった部分=既にシミになっている部分をも薄くてくれます。

トラネキサム酸は美白の対策だけではなく治療薬として私たちを助けてくれるということです。強い味方ですよね!!

そして最も治療として活用されるのが肝斑へのアプローチです。肝斑はくすみの原因の1つで一般的な老人性色素斑とは治療法も違います。なのでレーザーよりもまずはトラネキサム酸を用いて治療される方が多いのかと思っています。

Wikipediaでも

肝斑に対して、トラネキサム酸の注射を2週間ごとに行うことは、49名でのランダム化比較試験 (RCT) で2か月後に、4%濃度のハイドロキノンと比べて肝斑を減少させた程度に有意差はなかった[7]

引用;Wikipedia

このように紹介されています。

肝斑は主に加齢や女性ホルモンの影響によって出現してくると言われております。妊娠や授乳をきっかけに肝斑が目立つようになったというのはこれが原因なのかと納得です。

しかし!これには少し注意が必要です。トラネキサム酸は比較的副作用も少なく安全だとは言われてはいますが、その安全性は確実ではなく確認もされてはいない為、妊娠中・授乳中は処方されない可能性があります。

妊娠・授乳をきっかけに肝斑が気になり出したという方は皮膚科にて医師の診断のもといつからスタートするべきか等の計画を立てた上で治療を開始していただけたらと思います。

1-2  シミ予防

シミのメカニズムとして紫外線が原因で“メラノサイト”と呼ばれる細胞がシミの元であるメラニン色素を生成するんです。トラネキサム酸はメラノサイトを作る上で不可欠な“プラロスタグランジン”等の物質を抑えてくれます。=メラノサイトの活性化を抑制してくれるということなんです。

その結果、新しくシミを出きにくくしてくれます。

日常のUVケアにプラスをしてトラネキサム酸を取り入れていただけるとより強力な美白対策が取れるようになります。

シミができる原因についてはこちらの記事も合わせてお読みください→真皮層のシミの原因とは?表皮と真皮の違いにも注目!

1-3 炎症を抑制する“抗プラスミン作用”

今となっては肝斑治療や美白対策に用いられることが増え、トラネキサム酸=美白のイメージが強いですが、トラネキサム酸は元々炎症を抑える薬として活用されていました。

トラネキサム酸には血液の凝固を阻害する“プラスミン”という物質の働きを抑えてくれます。プラスミンというのは炎症反応やアレルギーとも大きく関係があり、このプラスミンの働きを抑えることでお肌の炎症反応やアレルギーを抑制することができるのです。

トラネキサム酸は抗プラスミン作用で炎症の鎮静効果の高い医薬品です。
効能効果として肝斑、シミ、そばかす、毛穴の目立ち、ニキビ跡の赤味をはじめ肌荒れなどに高い美白効果を発揮します。

引用;医療法人社団優位回 有楽町皮膚科

このように皮膚科でも赤みへの効果を期待してトラネキサム酸の処方を推奨されているところも多いです。

‘抗プラスミン作用‘といって、炎症反応やアレルギーの抑制だけでなく止血剤としても活用されています。

1-4 効果を実感するまで

1日3回、毎日継続して内服した場合、効果が出るまで2週間〜6週間、目に見えて色が薄くなるまで3ヶ月から6ヶ月と言われています。もちろん個人差があるのでなんとも言えないですが私の場合は1ヶ月くらいでくすみ等が減り透明感の効果を実感しました。

お医者さんからの処方薬とはいえやはり即効性は期待できませんが長期の服用により半年後、1年後には服用していて良かったなと感じるほどの効果は得られると思います。私が年齢の割にシミ等の悩みがないのはこのおかげかなとも思っています。

シミの治療としてはやはりレーザーを用いることが1番即効性があり効果的だと思いますが、結局のところ新しいシミを作らな対策もしなければいくらお金があっても足りません。

まずはトラネキサム酸を内服しつつUVケア、スキンケアを併用していただきそれを習慣化することが1番の近道です。その上でレーザーや注射薬等を上手に試していただければより賢くしいを撃退できるかと思います。

2. 肌の赤みへの効果は?

結果からお伝えすると肌の赤みへの効果もとても期待できます!

先程の項目でもお話しさせていただいたので重複した内容にはなってしまうのですが、トラネキサム酸の効果の一つに炎症を抑える”抗プラスミン作用”というのがあります。

この作用が肌の炎症による赤み等を抑えてくれます。これからの時期ですと花粉等のアレルギーによる炎症等にも効果があるのでシミ対策だけでなく対処法としても知識の一つに入れておくといざと言う時に治療選択の幅が広がるかと思います。

また、アレルギー等の一時的なものだけでなく、酒さ(赤ら顔)の治療でもトラネキサム酸は効果的で治療に応用されています。

シミやくすみだけでなく赤ら顔にまでなんて、、年齢問わず美容の味方ですよね!!

3. トラネキサム酸の注意点

トラネキサム酸の効果と少し重複してしまうのですがトラネキサム酸とはなんなのか、服用する上での注意等のお話です。服用をご検討中の方・よくわからず服用されている方は特に注意点をお読みいただけたらと思います。

3-1 トラネキサム酸とは……

トラネキサム酸はシミやくすみ、しわやたるみ、にきびや毛穴の開き、敏感肌や感動肌などの4大肌トラブルすべてに効果を発揮します。

引用;青山皮フ科クリニック

トラネキサム酸とは別名トランサミンと呼ばれていて人口合祭されてアミノ酸の一種です。

元々は止血剤として使用されていたのですが近年、乾パンやシミ・黒ずみ等の肌改善・美白効果があると厚生労働省が認めたことにより処方が可能になりました。内服薬のほかイオン導入や化粧品等でも使用されています。

トラネキサム酸は肌内部での炎症を鎮めてくれるので赤みや腫れ・シミをできにくくしてくれます。そのような効能から風邪薬と一緒に処方されることも多い薬剤の1つです。

またトラネキサム酸の効能としてとても嬉しい効能が炎症を引き起こす生体内の酵素でありメラニン生成細胞の活性化も促してしまう”プラスミン”の働きをブロックしてくれることです。この事によりメラニンを作り出す前の段階でメラノサイトの活性化を抑制してくれるのです=シミ・肝斑の発生を抑えてくれます。

トラネキサム酸=肝斑治療というのが最も有名ですが肝斑だけでなく従来のレーザーでは消すことのできなかったシミ等にも効果があったと症例も出ています。

出来たシミ薄くしてくれるだけでなく新しいシミをできにくくしてくれる!さらには肌荒れや赤みまでも効果が期待できるという美白・美肌において最強の内服薬というわけなんです。

3-2 服用上の副作用と注意点について

トラネキサム酸は副作用もほとんどなく基本的には安全に服用できるお薬と言われています。しかしやはり副作用が全く0というわけではないので起こりうる可能性も考慮しておくことが必要です。お薬でごく稀に食欲不振・下痢・痒み・発疹等の副作用も出る場合があります。もしそのような症状が出た時はすぐに服用を中止し医師へ相談してください。

また以下の症例がある方はトラネキサム酸を服用できない可能性があります。

  • 以前に薬を使用して、痒み・発疹等のアレルギー症状が出たことがある。
  • 血栓症(脳血栓・心筋梗塞・血栓症静脈炎・肺血栓)の方、またはその疑いがある方
  • 血液凝固障害のある方
  • トロンビンによる止血処置を受けている方

等が挙げられています。これに加え、そのほかのお薬を飲んでいる方はお互いに作用を強めたり弱めたりしてしまう可能性がありますので、問診の際に今どんな薬を他に服用しているかを必ず医師に相談してください。また、妊娠中・授乳中・ピル服用時の際にも必ずその旨を医師に伝えてください。

また服用期間についてなんですがこれも注意が必要かと思います。私は職場近くと自宅近く、症状別でと3つ程リピートして通っている皮膚科があるのですが、2つの皮膚科では期間については特に何も言われませんでした。

しかし1つの皮膚科では9ヶ月服用し、3ヶ月休薬というサイクルをしてくださいと言われています。トラネキサム酸は末梢の血管を収縮させることでシミの脱落をさすってくれます。休薬は時々血管を休ませるため&長期間の服薬は薬の効きが落ちるためと説明を受けました。 ちなみにピルを服用されている方や喫煙者の方はそれらも血管を収縮させてしまうので、トラネキサム酸の服用は6ヶ月服用3ヶ月休薬のサイクルが良いそうです。

他の皮膚科ではトラネキサム酸は即効性がないことから長期間の服用が効果が期待できるとだけいわれています。私は内服薬はあくまでシミを撲滅の手助けの1つであり、これ1つで全てを消そうとは思ってないのでトラネキサム酸に頼りきらず休薬期間を設けながら常薬しています。

4. 併用しすると効果UPの内服薬

トラネキサム酸を用いたシミ治療においてさらに効果を高める為に一緒に服用すると推奨されたものをご紹介していきます。

こちらでご紹介しているお薬は副作用がほぼ無く、安全性の高いものをご紹介しています。とは言えお薬です。私としてはまずは市販薬で試すのでは無く、医師に相談のもと服用されることを強くお勧めいたします。その際妊娠中や授乳中の方、他にもお薬を飲んでいる方、過去に薬でアレルギーを起こしたことがある方は必ず医師にお伝えください。皮膚科へ行くのは難しく、市販薬で試し取り入れたいという方は必ず使用上の注意をしっかり読み、用法容量を守って使用するようにしてください。

船橋ベイサイド皮膚科

4-1 シナール

シナールとはアスコルビン酸(ビタミンC)とパントテン酸カルシウム(ビタミンB5)を配合したビタミン剤です。市販のビタミンCにはこのパントテン酸は含まれていないので、ビタミン剤を服用する際はこちらのシナールの服用がオススメです

トラネキサム酸とビタミンCの併用は最もシミ治療に効果的だと言われています。私もトラネキサム酸を服用するときは必ずシナールと一緒に飲んでいます。

ビタミンCは人間の体が酸化されるのを防ぎ、シミの原因となるメラニン生成を抑えてくれるだけでなく美肌には欠かせないコラーゲンの生成も促してくれます。

ビタミンB5は糖分、脂質、タンパク質の代謝を促し皮膚や粘膜を正常に保つ効果が期待できます。またこのパントテン酸はビタミンCの働きを助けてくれるので、一緒に服用することでよりビタミンCの効能を高めてくれます。

そしてトラネキサム酸には皮膚の色素沈着を抑える作用があります。

“ビタミンC=シミの治療に効果がある”と思われている方も多いかもしれませんが、ビタミンCだけでは直接シミの治療には効果がありません。あくまで予防・対策に効果があるものです。

なのでメラニンの生成を抑えるビタミンC(原因の予防)とトラネキサム酸(色素沈着の抑制)を併用することでよりシミ治療に繋がります。

4-2 ユベラ

ユベラとはトコフェロール酢酸エステルというビタミンEの一種の錠剤です。

元々は血管の血流改善が主で血行を良くしたりコレステロールを低下させ頭痛・肩こり・冷えや動脈硬化…etcの改善やビタミンE欠乏症等の治療に用いられているお薬です。

体内の血流の改善に効果が期待できる→皮膚の新陳代謝と高め、ターンオーバーを正常化してくれるといった点から、色素沈着やシミ、そばかすの改善・くすみの改善等の美容治療として処方されることがあります。

血液は全身に栄養を巡らせるだけでなく老廃物の排出への手助けもしてくれます。酸化からも守ってくれるので肌荒れ予防や老化防止の効果が期待できます。またビタミンEは脂溶性ビタミンですぐ流れ出てしまう水溶性ビタミンCの働きを助ける効果があります。

その他、血管を拡張し血液中のコレステロールの酸化を押さえ込む作用のある為、血管内での血液凝固を防ぎ、末梢の循環障害を改善してくれます。

血中の悪玉コレステロールの抑制・赤血球の破壊も防いでくれます。

ちなみに私もトラネキサム酸を服用時はシナールと共にユベラも一緒に処方されました。

4-3 ハイチオール

ハイチオールはL-システイン、もともと体内にあるアミノ酸の一種の錠剤です。

皮膚や髪・爪などの元になるタンパク質を構成し、皮膚の新陳代謝を促進(ターンオーバーの活性化)によってメラニンの排出だけでなく健康的でキメの整った肌を保つことができます。

またハイチオールはメラノサイトの中でメラニン生成時に最も初期に働く“チロシナーゼ”という酵素の作用を抑えてくれます。このチロシナーゼ自体の生成を阻害してくれることで新たなシミができにくくなるだけでなく、新しくできたシミにも効果が期待できます。野外でのテニスやゴルフ・ダイビングをする方で最近シミが出来たという方はこちらのお薬がとても効果的だと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はシミやくすみに効果のあるトラネキサム酸についてのお話でした。シミだけでなく花粉等のアレルギー炎症にも効果があるとはこれからの時期に最適ですね!!

美容皮膚科等で処方されていても詳しい効果や副作用など詳しく知って使用している方は意外に少ないんじゃないかなと思います。必ず医師の判断のもと、正しい周期正しい方法で体内から美白へのアプローチに役立てて頂けたら幸いです。

シミ対策には内服薬だけでなく日々のUVケア・スキンケア・レーザー等も大変重要です。様々な対策を併用しつつ上手に組み合わせて美白対策をしてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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